胎嚢や心拍が確認できるかな…
無事安定期を迎えられるかな…
等、妊娠中は不安でいっぱいですよね
ただでさえ不安でいっぱいなのに、ハードな看護師の仕事をしながらとなると仕事が原因で生じる不安も多いものです
今日はそんな妊娠中の看護師の不安について書いていこうと思います
力仕事は当たり前|自分より重たいものを抱えることもしばしば
看護師の仕事上自分より体の大きい患者さんを抱えたり、ベッドやストレッチャーを押したりと力仕事からは逃れられないですよね
妊娠中多少配慮はしてもらえるといえど、人手不足となると妊婦でも重たいものを抱える機会をゼロにはできません
大きなお腹を抱えながらストレッチャーでオペ出しをする時には患者さんやご家族さんから心配されることもよくあります
1人でストレッチャーを押しているとご家族さんが手を添えて手伝ってくださっていたことも…
気にかけていただいてありがたい反面、患者さんやご家族さんは安心して身を任せられないだろうなと申し訳なく感じました
お腹に力を入れなければ大丈夫だろうと思って力仕事もしてしまっていますが、ちょっと無理をして張りが強くなった時にはお腹の赤ちゃんにも申し訳ない気持ちになります
そして母に 突然破水でもしたらどうするの!?と言われた時には実は自分がかなり危険なことをしているんだなと実感して恐くなりました
できる限り力仕事は避けたいと思っているものの、全介助の患者さんがシーツまで大失禁をしているのを見つけてしまった時等他の人に代わってもらうのは申し訳なかったり代わってもらう人さえいなかったり…妊娠中の看護師の現状は厳しいものですね
お腹を蹴られないか不安…|不穏や認知症患者さんの対応
不穏や認知症の患者さんって理性が働かず力の調整ができないことが多いんですよね…
そしておじいちゃんに関しては高齢でも男性は男性…普通に若い女性の看護師よりも力が強いです
そんなおじいちゃん、おばあちゃんにお腹を殴られたり蹴られたりしたら…と不安を抱きながらミトンや抑制帯、体幹抑制をされている患者さんと日々戦っています
基本は蹴られそうな位置(足側)に立たないように気をつけていますが、急に激しく抵抗された時等はそんなことを考える余裕もなかったり…
夫には「患者さんのじいちゃんばあちゃんよりも自分たちの大切な子どもを優先してくれ」と常々言われていますが…(夫も医療職なので現場の状況は分かっています)
お腹に赤ちゃんを抱えながらそんな仕事をしていると思うとやはり家族も心配になるようです
コロナだけじゃない!|感染対応からも逃れられない
感染症の対応と聞くと一般の方はコロナを思い浮かべると思いますが、病院はコロナ以外の感染症も溢れています
インフルエンザや帯状疱疹、結核、CD腸炎、VRE等妊婦中は絶対に関わりたくないものばかりですが、やはり人手不足だとどうしても妊婦がそういった患者さんを受け持たざるを得ないこともあるんです…
特に人手が足りない時や夜勤の時は若い年代の子達だけではみきれないような症例はどうしても中堅やベテランが受け持つことになります
若い子達が受け持つとしてもフォローが必要になるので結局は一緒に部屋に入ることに…
もし感染した場合、きちんと感染防護のテクニックができてないからだろう!と妊娠中の自分を責められたとしたらたまったもんじゃないですよね
私自身妊娠中に一番嫌だなと思ったのは結核疑いでハイフローをつけていた患者さんを受け持った時ですね!言葉にしてみると結構なキラーワード(笑)
できれば担当を外して欲しいと訴えた後数日間は免除してもらえたものの、少し経つと忘れられていたのかまた担当になっていました…(泣)
疑いでなく確定診断のついた結核だったら意地でも入りませんでしたけどね!!
何の修行?|お腹が張ってもきつくても座れない
看護師の仕事は基本患者さんのベッドサイドですることが多く、座ってできる仕事といえば記録や薬の処理等かなり限られます
お腹が張ってもお腹が大きくなって息苦しくても座ってばかりだと仕事になりません
点滴やオペ出し等時間が決まっているものも多く、座ってしまうと仕事がまわらなくなります
私自身張り止めを飲んでいるといえどお腹が張った時に座れないのはかなり不安です
張りが強いと動きたくても思わず立ち止まって歩けなくなってしまうので座れなくても結局動作は止まってしまうんですけどね
同じ看護師でも時間がゆっくりと流れるリハビリ病院や施設だとまた話は別になってくるかもしれませんね
奇形のリスクがあるものも…|薬剤や放射線の取り扱い
抗がん剤や麻薬など薬剤の中には必要な患者さんにとっては良薬であっても、それを必要としない人にとっては毒になるものもあります
レントゲンやCTによる放射線曝露もしかり…
特に抗がん剤は妊娠初期の女性が曝露することで胎児に奇形のリスクが生じるものもあり、取り扱うのは不安でした
ガウンやアイガード等の防護具はもちろんつけますし、最近は抗がん剤の前後に生食を流す等接続や取り外しの際の曝露を防ぐような工夫はなされているものの、色々と不安で敏感な初期の時期に取り扱うのは心配でした
代わるよと言ってもらえることもありましたが、やっぱり結局は抗がん剤の取り扱いも避けては通れない道でしたね
カテーテル室や救外等で働く妊婦さんはプロテクターを着るものの放射線曝露の不安からも逃れられないですよね…
妊娠中看護師の不安 まとめ
- 力仕事から逃れられない!
- お腹を蹴られそう、殴られそうになる不穏や認知症患者さんの対応に不安はつきもの
- コロナだけじゃない!妊婦でも感染症の対応も…
- お腹が張っても、きつくても座れない!!
- 抗がん剤や放射線曝露と常に隣り合わせ!
以上看護師として働く妊婦の不安でした
私はしょっちゅうお腹が張るため張り止めを飲みながら仕事をしていますが、忙しい、人手不足となるとなかなか周りにSOSは求めづらいものです
産婦人科の先生には常々診断書書こうか?と心配されていますが、本当に身の危険を感じることがあれば診断書を書いてもらってお休みをもらうのもお腹の赤ちゃんを守るための手段だと思います!
結婚や妊娠を機に退職するか看護師の仕事を続けるか悩む方も多いと思います
そういった方々が自分に合った無理のない選択をできるようこの記事を参考にしていただければいいなと思います!
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